世界中で利上げ
今週は、FOMCや各国中銀の政策金利発表と、重要指標の発表が目白押しでした。
全体的にみると、無事に乗り切った、というところでしょうか。
FOMCでは、年3回の利上げが現実味を帯びましたが、これはすでに市場の予想通りの展開でした。
主要国の中央銀行の政策金利は、
アメリカが、市場予想通りの、上限0.25% 下限0.00% と現状維持
イギリスが、市場予想0.10%を上回る0.25%へ、0.15%の利上げ
EUが、市場予想通りの、上限0.25% 下限-0.50% と現状維持
メキシコが、市場予想5.25%を上回る5.50%へ、0.5%の利上げ
トルコが、市場予想通りの、14.00%と、1.00%の利下げ
という結果になりました。
大体が、これから経済の引き締めをしていく結果となりました。
これにより、株と為替は週の半ばまでは上昇していきました。
16日日本時間の深夜に、米政府が中国研究施設が生体情報を使った監視に関与したとして、制裁を科す、との報道が伝わると、リスクオフとなり、世界的に株・為替が下落しました。
17日には、どうやら来週のクリスマス休暇を控えたポジション調整の売り、円買がおこり、やはり下落基調とのことです。
どうも、悪い流れになってきました。本当に、クリスマスから年末年始にかけて、フラッシュクラッシュを警戒しなければならない流れになってきそうな気配もあります。
トルコは利下げ、通貨価値が歴史的大暴落
トルコリラが危機的状況です。
トルコ中銀は、エルドアン大統領の息のかかった人物が務めています。
エルドアン大統領は、宗教的理由と言われていますが、利上げをしてお金をとる、という政策には大反対し、逆に利下げすることで経済が活発化すると主張しています。
トルコ中銀は独立性がもはや保たれておらず、エルドアン大統領の意に背くことをすれば、総裁が即刻更迭されてしまう、という状況が続いています。
これまでも、中銀総裁にはエルドアン大統領の息のかかった人物が登用されていますが、軒並み、利下げに踏み切らず更迭されるという事態が続いていました。
このことを見ても、エルドアン大統領寄りだった人物も、さすがにこれ以上利下げすると、本当にまずい、と考えを新ためていくほど、危機的な状況であることが分かります。
そんな中、今回もまた、利下げが実施されてしまいました。
これによりトルコリラの価値は、その通貨を作っている金属よりも価値が下がってしまった、との報道まであります。
トルコでは取引全般でサーキットブレーカーが発動するなど、もはや実力行使で金融をストップさせなければいけないほど、壊滅的になっています。
さらにエルドアン大統領は、通貨の価値が下落し、商品を購入できない状況に陥ってきていることから、最低賃金を50%に引き上げることを発表。もう、とまりません。
1ドル17トルコリラ台をつけ、対円では、1トルコリラ6円台に突入しました。
南アフリカランドを、ついに追い抜いて下落してしまった形です。
実は私、トルコリラを13円を下回った時に買っていました。耐えられず、政策金利の結果を見て損切しました。
今後のトルコリラですが、さすがに下がりすぎにも見えますが、やはりこれといった政策がないどころか、チンプンカンプンな政策をエルドアン大統領が打ち出してくることもあり、下落に歯止めが効かない展開も予想されます。
年末ということもあり、売りポジションの利益確定の買戻しが入って一気に切り返す展開もあり得ますが、このままさらに下を目指す展開もあり得ます。
以前、原油がマイナスにまで売り込まれたことがありましたが、どうもトルコリラの動きを見ていると、当時の再現のような気もします。
しかし、通貨のマイナスとはどういうことでしょうか。トルコリラを持っていなければお金がもらえるということでしょうか。
いまだかつてない、異次元の展開もあり得ます。
あり得ないことがあり得る。それが相場だということを見せつけられるかもしれません。
少なくとも、トルコリラの動きは完全にギャンブル的になってしまいましたので、積極的には取引できない展開です。私はおそらく二度と、エルドアン大統領下ではトルコリラの売買をしないでしょう。
依然続く地政学的なリスク
オミクロン株の感染拡大が続いていますが、むしろ「ただの風邪」である証拠資料が集まってきている感じでもあります。
むしろ、感染拡大で相場が下落するのは、ただの風邪であることが証明され、金融引き締めにお墨付きを与えている、ということからかもしれません。
来年からは、金融引き締めが本格化していき、全体的にリスクオフに傾きそうです。
そのほかにも、再燃してきた米中の貿易摩擦。そして、オリンピックへの外交的ボイコットなど、地政学リスクも噴出してきています
ロシアのウクライナ侵攻も、米国、EU、ロシアを巻き込んだ三つ巴の展開に発展する可能性もあり、注意が必要です。
少なくとも、北京オリンピックが近づくにつれ、トーンダウンしていくかもしれませんが、オリンピックが終われば、しばらく「平和の祭典」がないことから、一気に地政学リスクが高まっていくことに注意が必要です。
特に、新型コロナで外交的に争う余裕がなかった各国が、新型コロナ収束を機に、利権をめぐった争いに手を染めるようになっていけば、それこそ市場にとってはネガティブになってきます。
北京オリンピック明けが、問題の分かれ目です。
来週の戦略
FOMCや各国の政策金利の発表が終わりました。
全体的にリスクオンになるかと思っていたのですが、米国政府が中国研究施設の生体情報を使った監視を問題視することに端を発したリスクオフになってきました。
これを受けたのか、週末にはポジション調整の売りと、円買がおこってきています。
株も大きく下落する展開となっています。
新興国通貨のロングポジションで捕まっている参加者も少なくありません。このまま、投機筋の売りが一気にやってきて、クラッシュするような展開も予想されます。
南アフリカランド、メキシコペソ、トルコリラなどはその典型かもしれません。
できるだけポジションをおさえて、年末を迎えたいと思います。
少なくとも、積極的に売買するような時期ではないように思っています
約定分
(信用)
FX -479,550円
(ドル円、ユーロ円、南アフリカランド円、メキシコペソ円、トルコリラ円)
CFD 8,500円
(日経先物)
合計 -533,697円
持ちこし分
FX -675,490円
(ユーロ円、南アフリカランド円、メキシコペソ円)
CFD 0円
合計 -1,412,140円
トルコリラで大損!
トルコリラで536,630円を損切しました
ちなみにユーロ円でもつかまりました
そろそろ詰んできました
トルコリラなんて取引する物じゃないということがわかっただろう
あまり分からないものには手を出さないことだな
それはそうなんだけど、たった10lotにしたし、
さすがに10円割れはないだろうとも思ったんだよ
サポートも何もなかったね
たしかにそうだな
ただ、やはり国のトップがダメだと国が崩壊するということだな
国も組織も、下が頑張ってもトップがだめだと、おしまいなんだね
頑張っても報われない。ああ無常
そういえば…
エルドアン大統領、最低賃金を50%アップするといったね。
日本でもキッシーが所得倍増とのたまっているけれど、
これって、もしかして状況同じなんじゃね?
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