英語をはじめ、外国語のまったく話せない私です。
そんな私が、人生初の海外一人旅。
右も左も分からないのに、無謀も無謀、カンボジアへやってきました!
観光初日は、アンコール遺跡群を、トゥクトゥクに乗ってなんとか回ることができました。
そして、観光2日目です。
主に人類の負の遺産を見学してきました。
悲しい過去が、カンボジアにはあるのです…
カンボジア観光初日の記事↓↓
・海外にはじめて行く人!
・一人旅したい人!
・海外旅行でも、ちょっと行きにくいところまで行きたい! という人
アンコール国立博物館
カンボジア2日目は、アンコール国立博物館へ!
アンコール遺跡の展示に特化したカンボジアの国立博物館です。
日本語の音声ガイドを利用できます。
まさか、日本語ガイドがあるとは思わなかった。
途中途中、スイッチを押すと映像と音声が流れるスクリーンもあるのですが、ほとんどが日本語も選択できます。
ただ、それなりの尺があるので、混んでいると待つことになりそうです。
ただ、私が訪れたときには、結構ガラガラ。
そんなに博物館を見学に来る人は多くはないのかもしれません。
中は写真撮影ができなかったので、画像はないのですが、仏像の数々は圧巻です。
仏像といっても、日本の難しい思想の仏様よりも、神話的な流れの中で仏様を語っているので、理解しやすいかもしれません。
そして、日本でいうところの鬼母神の説話もカンボジアにあるようでした。
子供を食う鬼がいて、頻繁に人間の子をさらっては食っていたところ、仏様がその鬼の子供を隠してしまいます。
鬼は、子供をさらわれた人の痛みを知り、改心して子供を守護する仏様になるというお話。
鬼母神の話って日本で生まれたものだと思い込んでいましたが、輸入された物語だったんですね。
壮大な文化の移動というのを感じます。
日本にはいない仏様もいます。
大陸を仏教文化が移動していく中で、伝承されるもの、その中で抜け落ちていくもの、あるいは新しく作られるものがあることがよく分かります。
男性器を模した石塔は、カンボジアでも豊穣への祈りを意味しているようです。
カンボジアでは、よく水とともにあり、下には丸い台座を据え、水を受けるようになっています。
この台座や水、という点が、日本の男根信仰からは抜け落ちていそうです。
それに、日本での男根信仰は、どちらかというと、仏教や神道といった大衆宗教ではなく、民間信仰の方で伝承されているようにも思います。
こうしたところへの輸入が、どういった経緯でおこるのかを調べるのも楽しそうです。
あんまり仏教などに興味のない人は、30分もあれば十分かもしれませんが、私は午前中まるまるこの博物館に費やしてしまいました。
観光地の国立博物館だけあって、
アンコール遺跡のことがよく分かったよ。
日本語に対応しているのも良いよな。
やはり、歴史を知るには、まず博物館だな。
戦争(ワー)ミュージアム
カンボジアでの、内戦などで使われた兵器が展示されています。
戦車や戦闘機、そして今も地元の人々を悩ませ続けている地雷などを展示しているのが、ワーミュージアムです。
シェムリアップ空港とシェムリアップ市街とを結ぶ道の途中、少しそれたところにあり、アクセスも容易です。
昔、沖縄県伊江島の、『命こそ宝』(ヌチドゥタカラ)の著者の阿波根昌鴻さんの作った資料館を訪れたことがあるのですが、そこを彷彿とさせました。
伊江島では、空の薬莢などが無造作に置かれていたと記憶しています。
カンボジアも、地雷はまだ多くが埋まっており、事故が絶えないそうです。
あらためて、戦争の恐ろしさを感じます。
実は、アンコール遺跡3日券を買っていて、この日も遺跡を観光する予定だったのですが、これを見てしまったからには、もう一つ行かなくてはいけないスポットが出てきました。
それが、ポル・ポト政権により虐殺、処刑が行われた場所であり、こうした人を祀った、「キリングフィールド」です。
兵器があるだけで、
怖ろしい気持ちがわいてくるよね。
これが殺戮に使われたのだと想像すると、
当然戦争はダメだと思うよな。
キリングフィールド
いわゆるクメール・ルージュの歴史を伝える場所です。
シェムリアップ市街地から、アンコール遺跡へ向かう道の中程にあります。
私が訪れた時には、見学者はおらず、あまり観光地っぽくもないのかもしれません。
最初に書いておきますが、なんと施設内で犬が寝ていたので、怖くて写真をパシャパシャとって早々に退散しました…残念…
ここは、日本も協力している施設のようで、一部日本語の解説もあり、わかりやすいです。
実物展示は、生々しいものがあります。
実物展示はそれほど多くはなく、主に写真と絵画による説明ですが、その悲惨さは伝わります。
ポル・ポト政権は1970年代後半に、知識層などへの虐殺を開始しました。
人は権力を持つと、自分に逆らうやつは疎ましくなるのでしょう。
医者や眼鏡をかけた人、文字を読める人が知識層とされてターゲットにされたそうで、もはや何の言いがかりなんだよ、という恐ろしさ。
人というのは、残酷なものです。
拷問では、鐘の中に人を入れて、聞き出したいことを言うまで、ゴンゴン鐘を叩きます。
それだけで、気絶したり、息絶えてしまったりしたそうです。
斧で頭をかち割ったり、首を切断したりするなど、とにかく悲惨な殺戮が行われたようです。
殺す方は、楽しんで人を殺していたのかもしれません。
そんな気がしながら、見学していました。
慰霊塔には、殺戮された人たちの頭蓋骨が入れられ、透明なアクリルかガラスと思われるケース超しに見ることができます。
その慰霊塔などは、きっと殺戮された人のほんの一部なのでしょうが、それでもかなりの数です。
数に思考が麻痺してしまいます。
きっと、殺す側も、命令された少人数を殺す時には、ためらいもあったのでしょう。
しかし、数が人を支配すると、もはやためらいもなくなっていくのかもしれません。
これだけの、あえて「死体」といいますが、「死体」を前にして、そんななんとも言えない、不気味な気持ちがわいてきました。
それは、単に遺骨を見たことへの不気味さ以上に、生きている人間が、どうしてここまで残酷になれるのか、ということに思いを馳せた不気味さだと思います。
アンコール遺跡だけではなく、こうした負の遺産を見ることができて、とても良かったと思います。
キリングフィールド、訪れてよかったと思いました。
むしろ、ここを知らずに、ただ遺跡の壮大さに心躍らせただけで帰ってしまうだけだったことを思うと、それこそ残念な気になります。
もしカンボジアに行く方は、ちょっとだけ時間をとって、訪れてみてはどうでしょうか。
人はどうしてここまで残酷になれるのか。
そのことに尽きるね。
悲しみしかないよな。
権力者と、その者に洗脳された人ほど、
おそろしいものはないな。
お昼ご飯はやっぱりおいしいが…
暗い話が続きましたが、最後にお昼ご飯のお話です。
この日は、トゥクトゥクドライバーに、ちょっといい店に連れて行ってもらいました。
何かよく分からないままに、メニューにビーフと書いてあったものを注文。
英語が分からないのですが、ウェイトレスは、しきりに、それだけでいいのか、的なことを聞いてきます。
私は単品だけだったのですが、どうやらここは、コース料理の店だったようです。
私が入ったときには、あまり客がいなかったのですが、そのうちどんどん入ってきて、前菜、スープ、主食、デザートなどを注文していきます。
ああ、高級料理とは縁のない私は恥をきました…
たまには、贅沢というよりも、社会勉強のために、高級料理店に行ってみるのもいいかもしれませんよね。
FXで数万円なんて簡単にするのに、1万円のコース料理なんて、震えて店にすら入れないのですが、勇気をだして…
とにかく、この牛肉がやってきたのですが、固すぎる…
もう、パサパサなんです。
いや、おいしいんですが。
どうやら、写真に写っている、お酢のようなものをつけて、柔らかくして食べるようです。
それにしても、食べ方が分からない。
フォークとスプーンしかない…
あまりに食べ方が下手だったのか、見かねて、後からナイフを持ってきてくれました。
ああ、テーブルマナー、覚えないと…
うん、本当に、おいしかったんですけどね。
ちなみに、残しておいたお野菜、さあ食べうようと思ったら、お皿を下げられてしまいました…
いや、残したんじゃないよ、これから食べようとしてたんだよぉ~(泣)。
パサパサのビーフだけど、これがまたおいしかったんだ。
全体的に、カンボジア料理はおいしかったね。
日本人にも味が合うと言われている通りだな。
本場の味を満喫することができた旅立ったな。
初の入国審査官にとめられた体験!!
さあ、カンボジアから、日本への経由地となるバンコク、スワンナプーム空港へ戻ります。
カンボジアのシェムリアップ空港は、出国手続きを終えて待合室まで行くと、お土産など色々と売っています。
カンボジアリエルを使い切りたい人は、ここで諸々購入するのがよさそうです。
そして、帰りの便は、ちょっと奮発して、バンコクエアウェイズという航空会社の便をとっていました。
奮発というか、時間帯が一番よかったのです。
どんな飛行機かとわくわくして待っている間に、どんどん空が暗くなっていきます。
強風と大雨、これぞ熱帯雨林気候のスコールというやつです。
雷鳴とどろく中、飛行機の登場時間に。
飛行機まではバスで向かい、直接タラップで上がる形式。
飛行機は、なんとプロペラ機……。
他の外国人観光客は、
「オゥ、プロペーラ……」
「ネガティーブ」
と言っていました。
本当に、こんな強風と大雨と雷の中飛ぶのかよ…と思っていたのですが、もう乗るしかありませんでした。
まあ、飛行機は無事に飛んだのですが…しかも、雲の中を突き進んでいましたが、ほとんど揺れず。
飛行機嫌いの私としては、助かった心地でした。
機内食をいただいていると、あっという間にスワンナプーム空港です。
ただ、プロペラ機に乗っていた人たちはほんのわずか。
少数の列に続いて、入国審査に挑みます。
もう、ようやくあと1泊で1週間におよぶ初の海外一人旅も終わりという安心感から、何も考えずに入国審査の列にぼーっと列に並び、ぼーっと審査官にパスポートを渡すと、まさにチコちゃんに叱られたかのように、
「いつまでタイに滞在するのか」
ということを言っていると思われることを聞かれました。
まさに青天の霹靂とはこのことで、あせってしまって、
「トモロー」
としか答えられません。
「飛行機の便名は」
と思われることも聞かれ、幸運にもカバンに入れていた、翌日の帰国便のeチケットを差し出します。
「ホテルは?」
とも聞かれ、ホテル名を言うと、伝わらず…
「最寄りの駅は?」
とも聞かれましたが、頭は真っ白。
その場でスマホを取り出し、写メしておいた地図を見せます。
それでようやく通してくれましたが、なんとも驚いた事態でした。
入国審査、列がすいていて、再入国のようなことになると、色々と聞かれるのですね。
最後にドカンと一発カウンターを食らった形でした。
プロペラ機、はじめて乗ったけど、快適だったね。
雷雨と強風は、怖かったけど…。
そして気を抜くと、
入国審査官は質問してくるんだな。
常に気を引き締めておかないといけないな。
まとめ
これにて、わたしの初めての海外一人旅の連載ブログは終了です。
最後に、人類の負の遺産を見学できたのは、本当によかったです。
ここから目を背けてはいけないのだと思います。
ただ、アンコール遺跡群も、まだまだ色々と見てみたいという心残りもあります。
カンボジア、ぜひ再訪したい場所です。
ホテルも、もっと奮発して高いホテルをとり、バーなんかも体験してみたいですね。
国内旅行の感覚で、とりあえず朝食だけのプランのホテルばかり取りましたが、ここはある程度高いディナー付きでもよいかもしれません。
そして、今回身に沁みて思ったのは、やはり英語スキルは高めないといけない、ということです。
とにかくなにより、英語です。
英語が話せたならば、もっと彩り豊かな旅が体験できたと思います。
英語が出来ずとも、取って食われるようなことはないでしょうが、聞いて話すことができれば、もっと楽しい旅ができることでしょう。
とにかくまずは、英語が話せなくとも、ぜひ海外旅行にチャレンジしてみてはどうでしょうか。
そうすれば、あなたもきっと、英語を勉強しないといけないと、あせりだすはず…
・アンコール国立博物館は必見 日本語案内有り!
・カンボジアのシェムリアップでは、戦争遺産も見学すると、学びを得られる!
・食事はやっぱりおいしい!
・タイへの2度目の入国は入国審査に注意!?
戦争・内戦の悲惨な歴史を知ることができたよ。
こういう負の遺産は、つい目をそむけてしまいがちだけど、
保存していくことも大切だよね。
日本じゃ、ここまでの生々しいものは、
なかなま見られないからな。
そして、タイの再入国で色々聞かれたのは、
いまだに恐怖体験になっているよ。
トラウマになるよ…
戦争遺産見学の方を、
ある意味トラウマにした方がよいのだがな…
それにしても、楽しい旅だったよ。
次はどこへいこうかな。
おフランスで、美術館めぐりとしゃれこむのもいいね。
その前に円安と原油高が解消されないと、
海外旅行は辛いものがあるな。
円が紙くずと化しているのも、体感できたよ…
Oh…インベストインキシダデス……。
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