突然、親戚や会社でお世話になった人、近所の方が亡くなってしまうことは残念ながらあるものです。
悲しいのは当然で、まずお通夜にもっていったり、出席したりする人に託すお香典を用意しなければいけません。
しかし、このお香典、結局いくら包めばよいのでしょうか。
親戚、会社の同僚、あるいは同僚のお父さんなど、自分と関係の近い人、遠い人など、状況によって様々です。
今回は、お香典に包む金額について書いてみます。
たいへんだ、たいへんだ。知り合いが突然ばたんきゅ~して三途の河を渡っちゃったよ。
香典をもって通夜にでるんだけど、一体いくら包めばいいんだろう。
調べても、地域や宗派によって異なりますとか、お気持ちで、とかって出てくるよ
一覧表みたいなものはないのかな
それはたいへんだな。しかし言い方というものがあるだろう。
まあ、確かに、地域や宗派、気持ちによってといわれると困ってしまうだろうな。
今回は、そもそも香典がどういうものなのか教えてやる
お香典に包む金額は「その時々で違う」
しかし、実際には香典に包む金額は、「これといって決まった金額はない」というのが正しい答えだ。
そんな教科書どおりの答えなんていいんだよ。
いくら包めばいいんだよ。
話は最後まで聞け。
もちろん、最近は香典の「相場」のようなものが存在する。
よくわからなければそれを参考にするとよい。
香典の相場(出席者が1人の場合)
・遠い親戚(会う頻度が低かった人) 1万円
・同僚・友人など(仲がよかった人) 1万円
・同僚・友人など(関係がそれほどなかった人) 5千円
・知り合いの親子兄弟など(知り合いと関係が深かった場合) 5千円
・知り合いの親子兄弟など(知り合いとの関係がそれほどなかった人) 3千円
このあたりの金額を包んでいけば、無難だな。
お金は必ず奇数になるように包むことだ。
最近は香典袋の入っているビニールにも書いていることがあるので、
参考にするとよいだろう
フムフムなるほど。
でも、どうじて葬式ってよくあることなのに、
いつもみんな悩むのかなぁ
そうだ。実は香典はもともとお金ではなかった
簡易的にお金を包むようになってしまったから、
金額がわからなくなってしまったんだ
「地域によって異なります」の意味
相場はあるのに、「お香典は地域によって異なります」、ってよく言われるのはどうしてなんだよ。統一してくれたらみんなハッピーなんじゃないか。
これだからゆとりは困る。
地域には、守り伝えてきた「風習」ってやつがあるんだ
なんかその言い方、八つ墓村みたいだな。
渥美清が金田一やったバージョンの。
地域によっては、お香典をお金でわたしていないところもあります。
例えば、福井県の若狭町の一部地域では、「二升香典」「一升香典」「五合香典」などがあります。名前の通り、お米のことです。
亡くなった方と近しい親戚だった人は米二升。遠い親戚は米一升。それ以外の村人や村外の人は米五合を持ってくる、ということです。こうした風習は平成の初めころまでも続いていました。
現在はお金に代わりましたが、名前は現在も残っていて、「五合香典」は500円、などと決められています。
って待てよ。名前が違うなら、香典袋にもそうやって書かないといけないんじゃないか。その地域の香典のやり方を知らないと恥をかいちゃうよ、オワタ
それはまったく心配ない。実際に葬式を執り行う側も、自分たちの葬式が地域独特のものだということは理解している。外からわざわざ来てくれた人が多少違うやり方をしても、むしろありがたがってくれる。
お香典がお金になった理由
明治時代以後、仕事を求めて都市に人が集まるようになりました。そうすると、色々な地域の人たちと交友関係ができていきます。
当時は、各地でバラバラの風習が行われていました。お葬式に持参する「お香典」などの物品も、地域によって違いました。
しかし、様々な人たちがごちゃ混ぜになった都市では、人が亡くなっても、その人の出身地で実施していたお葬式の方法やお香典の作法などわかるはずもありません。
そこで、簡単にお金で済ませてしまおう、ということで、お金によるお香典がはじまりました。
突然お金にする、ということになったから混乱したのか
そうだ。都市ではお金。地方では村の風習と、やり方が違っていたから、
そもそもお金の相場を決めることができなかったんだ。
おまけ 香典につつむお札を折り曲げるのはどうして?
お香典にお金を包むのが新しい方法であることはわかりました。
最近は、ピン札は「葬式を待っていた」という印象を与えるので、お札は曲がったものでないといけない、といわれています。
では、お香典に包むお金を折り曲げないといけないという決まりはどこから来たのでしょうか。
これは、マナー講師が言い出して広まった、と言われている。
もともとの風習じゃないんだね。
でも、ちゃんとやらないと、あいつは礼儀知らずなんて言われちゃうね
ただ、昭和中期ごろまではこの話も実は浸透していなかった。
当時は、葬式という一大行事に、汚れたお札を渡す方が無礼だということで、
お札をストーブやアイロンでしわの無いように伸ばして、
できるだけきれいにして持って行った人が多かったらしい
今とまったく逆じゃん。
マナーってなんなんだろうね
まとめ
・地域によってやり方が違うが、わからなければ、「一般論」を採用
・都市がごちゃ混ぜ文化になったから、お香典はお金になった
・お香典のお札は折ろう
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