リスクオン・オフが入り乱れた週
今週は、インフレを抑えようと、どのように金融引き締めをしていくのかを見据えた動きになりました。
もっとも、先週までのインフレ加速の懸念やウクライナ情勢への不安感から株・為替ともに大きく売り込まれていたので、その調整があったともいえます。
それにしても、週の前半まではどちらつかずの動きで、週の後半にかけて大きく上下、最終的には上方向を狙った局面となってきました。
今週の主な指標には、米国の雇用統計がありました。しかし、今回は結果をどう読み取ってよいか分からないことなどから、あまり大きな動きは見せませんでした。
まず日本時間2日(水)22時15分に発表されたADP雇用統計は、市場予想180千人に対し、結果は-301千人と、かなりの減少を示唆していました。
しかし、実際には4日(金)22時30分に発表された非農業部門雇用者数では市場予想125千人に対し、結果467千人と大幅に改善している結果になりました。また、失業率は市場予想3.9%に対し4.0%と、僅かに悪化という結果になりました。
最近民間発表のデータと実際のデータに大きな乖離が見られ、ADP雇用統計の結果はそれほど参考にならなくなってきています。
また、これによって、リスクオフのドル買いが入り、週の半ばに崩れたドルも115円台を回復しています。
今週は、短期で逆張りで狙っていく戦法で勝てたのではないでしょうか。
ユーロ圏では利上げ示唆も
3日(木)にはイギリス中銀と欧州中銀による政策金利発表がありました。
イギリス中銀は市場予想とおり、0.25%から0.50%へと利上げ。欧州中銀は上限0.25%、下限-0.50%と市場予想とおり据え置きとなりました。
ただ、欧州の場合、利上げは当面しない方針でありましたが、政策金利発表後のラガルド総裁の記者会見で、利上げが示唆される衝撃的な発言がありました。
これにより、ユーロが高騰し、これまで対ドルで売り込まれ、1ユーロ1.12ドル台まで売り込まれていたユーロが、1.14ドル台後半まで急回復する展開になりました。
また、対円でも、1ユーロ128円~129円台まで落ち込んでいたのが、一気に131円90銭台までの急騰を見せました。
かなりの大相場になった形です。
もちろん、ポンドも対円では上昇していますが、ユーロポンドではついに沈められた形です。
様々なリスクはいったん後退か?
今週も世間を賑わせたニュースに、ウクライナ問題があります。
バイデン大統領は東ヨーロッパに軍隊を派遣するなど、緊張状態が一層高まりました。
ただ、ロシアとの同盟関係にある中国でオリンピックが開催されるなど、世界的なイベントごとによってロシアもこの時期は強い態度に出られないのも事実。
ロシア側からの過激な姿勢もいったん休止状態といったところでしょう。
とりあえず、今週末からのリスクオンの展開が、北京オリンピック中は続いていくかもしれません。
ただ、オリンピック終了後には、またプーチン大統領の強い姿勢が復活する可能性もあります。
今回、中国の人権問題から、世界各国で外交的ボイコットが起こっています。オリンピック外交でロシアと接触できなくなってしまったことは、世界にとって痛手でしょう。
オリンピック終了後にくるかもしれないリスクオフ相場に備えることも必要かもしれません。
日本に目を向けると、岸田首相も新型コロナ対策で、あまり金融関係の発言はない週となりました。
日本国内では依然岸田リスクがあることから、株や為替を積極的に買えない局面になっています。
せっかくの企業決算も、日本はその恩恵に預かれない形となっています。
来週の戦略
基本的には、ウクライナ情勢を見極めた取引となっていくでしょう。
ただ、基本的にはオリンピック開催中はリスクオンに傾くと見ています。
どこで崩れるか分からないため、押し目を買ってコツコツ決済、という方法でしょう。
オリンピック終了が近くなれば、あまり買いポジションは持っていない方がよいか、と思っています。
約定分
FX 345,895円
(ユーロ円、南アフリカランド円、ユーロドル)
CFD 87,180円
(日経)
合計 433,075円
持ちこし分
FX 73,490円
(南アフリカランド円、メキシコペソ円)
CFD 0円
合計 -516,060円
リスクオンへ傾く
北京オリンピックのご祝儀相場を狙った買いが功を奏したよ!
結果的にはラガルド総裁の記者会見での発言が良かっただけなんだけどね!
しかしそれは、単純に運が良かっただけだ。
ユーロなんてここのところ売られ続けられていたし。
逆張りは怖いぞ。
うーん、買ったのに手放しでは喜べないよね。
ウクライナ情勢も気になるし。
いつになったら世界平和が訪れるのかな。
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